世の中には 「道」 とつくものがいろいろあります。
柔道、剣道といった武道。
茶道、華道、書道・・・・神道も 「道」 ですね。
ところで、香道というのをご存知でしょうか?
昨日は、神道青年近畿地区連絡協議会の平成21年度第1回連絡会がありました。
今年度は京都府神道青年会が当番で行っているので、京都へお邪魔したのですが、この連絡会にあわせて、毎回研修会を行うのが慣わしになっています。
今年の京都さんは、「伝統文化について学ぶ」 ことをテーマに研修を行うそうで、その第1回目のテーマが 「日本の香り文化 ~伝統と継承~」 でした。
(左の写真は、香木です)
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香の初見記事は 『日本書紀』推古天皇3年(595)だそうです。
淡路島に漂着した香木を、島民は何も知らず竈で焚いたところ香りがしたので献上したという記事です。
この漂着木を 「沈水香」 と鑑定したのは聖徳太子であり、里人には馴染みの無い香木も、都人には良く知られたことだったのかもしれません。
平安時代には、香を調合して、自分オリジナルの香りを身につけるようになったそうです。
そのため、姿が見えなくても、衣装の移り香で個々の識別すら可能であったといいます。
こんな優雅な香りですが、武士の時代になると、武家の世界でも香りが重宝されたというのは驚きでした。
戦の続く世の中で、武士は不安定な日常生活のストレスを解消するのに、香りを用いたそうです。
そのため、平安期には複雑に調合した香りが主流で 「薫物合」 などに進展しましたが、この時代には単品の香りを楽しむように変化したようです。
こういった経過を経て、「香道」 という世界が確立していったようで、「香道」 というのは男性のものだったそうです。
女性が 「香道」 に多く触れるようになったのは、明治以降とか。とても意外でした。
右の写真は、香割道具です。香木を切ったりするのに用いる道具ですが、鋸などのミニチュアみたいな感じです。また、左上の写真は香木ですが、それぞれ1kg位の重さだそうです。ちなみに、お値段にして、小さなマンションが1部屋買える程度だそうです・・・。
なかなか、触れる機会の無い 「香道」 の世界を垣間見ることができました。
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