割り箸論争の7回目です
中国での割り箸製造の現状について記してみたいと思います。
中国産の割り箸と一概に言いますが、北部と南部では随分と様子が異なるようです。中国北部では100~200名の大規模工場で木製箸が、南部では10名程度の小規模工場で竹製箸が製造されているようです。[1回]
北部で製造されている木製箸の材料はシラカバやアスペンが多いようです。
これらは皆伐方式で伐採されるため手間がかからず、安価に供給されます。しかも中国政府では伐採後の植林を義務付けているにもかかわらず、行われていないのが実情のようです。また、中国で製造される木製箸の全てが中国産材木ではありません。割り箸のためにロシアやモンゴルから材木を輸入しています。中国製割り箸の2/3がこれらから輸入した材木で製造されているようです。残念ながら樹種までは調べられませんでしたが・・・。
日本と比べて、手間のかからない皆伐方式を採用し、伐採した材を丸々割り箸に用いるので低コストで製造できます。しかも伐採した後を植林しませんから苗木などの費用もかかりません。そんなこんなで中国製割り箸は国産よりも運賃を含めても安い値段で流通しています。これが中国製割り箸が圧倒的なシェアを占めている理由のようです。
中国製割り箸については別の視点からの問題点も指摘されています。漂白剤の使用です。漂白剤には「亜硝酸塩」が用いられることが多いようですが、この物質は発癌性が強いとされ、食品添加物としての使用に禁止や厳しい制限を設けている国が多いようです。更に問題なのは、漂白に使用した亜硝酸塩を洗い流す工程のない工場があるとか・・・。もっとも亜硝酸塩を用いて漂白するのは主に竹箸のようですが。
ちなみに、こういう事態が発生する背景には、日本では食品添加物としての使用が禁止されているが、中国では禁止されていないという状況があるようです。他にも二酸化硫黄や防カビ材、防腐剤が多く残留している場合もあるようで、厚生労働省が監視しているようです。
スーパーやコンビニで使用されている割り箸の製造国と漂白等の安全性について調査したサイトを見つけましたので紹介しておきます。
ColorfulPR
COMMENT