過日、材木屋の友人が「割り箸を使おう!」という記事を書いているのを拝見しました。
巷では「割り箸の使用は森林破壊に繋がる。自前の箸を持ち歩き、割り箸の使用量を減らそう」という声があちらこちらで聞かれ、「マイ箸」「エコ箸」といった運動が盛んにされています。
こういった世間の動きとは真っ向から対立する意見ですが、なぜそんな主張がでてくるのか、また実際は割り箸と森林破壊の関係はどうなっているのか気になったので調べてみました。
(長文になりますので、数回に分けて記載させていただきます)
[2回]
箸は弥生時代には登場していたようで、大陸から稲作文化とともに輸入されてきたのではないかと考えられています。割り箸文化が普及したのは江戸時代の文化文政年間(1804~1825)のようで、吉野杉などを用いて1本1本手作業で作られたようです。割り箸が量産されるようになったのは大正13年頃、機械化による生産は昭和初期といわれています。
この様な歴史を経て誕生してきた割り箸ですが、もともとは国産材の「端材」「間伐材」を材料としていました。
「端材」は丸太を板や角材に製材する過程で出てくる余った部分です。丸い木から四角ものを切り出すのですから余分が出てくるのは当然のことです。この端材については基本的にはゴミとして処分されるものです。
「間伐材」は間伐された樹木のことです。間伐は木材として適切な樹木を育てるためには必要なことです。沢山植樹した苗木が大きくなると木々の間隔が混み合ってきて日光が充分にあたらなくなります。日があたらなくなると病気を引き起こしたり、下草が生えないという状況が発生します。そのために「間引き」を行いますが、それが「間伐」です。
下草が生えないと土壌流出を起こしやすくなり、土砂災害を引き起こす危険が高くなります。また土壌の保水力が弱くなるため、樹木の生育が悪くなりちょっとした雨風で倒木の危険性が高くなります。
間伐は建材などとして売却する主伐までの繋ぎとして、林業経営者にとっては大事な収入源でもありました。昔は間伐材は割り箸の他にも建築現場の足場材など利用用途が多かったのですが、足場は鉄製にとって変わられました。
いずれにしても割り箸の材料とされる樹木は「端材」「間伐材」といった、用途がなければゴミとして処分されてしまう材木なのです。
ここまで書くと「なんだ、割り箸を使うのはいいことじゃないか」となるのですが、事態はそんなに簡単ではないのです。
(今後に続きます)
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COMMENT
割り箸論争
最近も「マイ箸運動」という言葉をよく目や耳にするようになりましたね。
「割り箸は環境にとっていいのか悪いのか?」
そこは今後のお楽しみ(笑)でしょうが、生活者が森林のことを身近に考えられるとても良い題材だと思います。
続編を愉しみにしています。
割り箸
私自身で結論は出し切れませんが、現状と問題点について明らかにしてゆくことで、ひとつの参考となればと思います。
無題
割り箸の99%が中国からの輸入と新聞には書いてあったのですが、それはなにか環境に関係あるのでしょうか??
れえな様
http://itakiso.blog.shinobi.jp/Entry/268/
割り箸と環境についての問題は、一意的な視点での解決は不可能だと思います。経済や雇用、流通、貿易・・・様々な問題を抱えていますので、全てを丸く収める解決策は多分無いでしょう。
いろいろと調べて、それぞれの立場での解決方法などを導き出してくださいね。
無題
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