神社の社殿はいろいろな材料で屋根が葺かれています。
例えば伊勢の神宮は茅葺(かやぶき)。
当神社など、古くからの神社の多くは桧皮葺き(ひわだぶき)です。出雲大社は今葺き替え中ですね。
それから、近年増えてきているのが銅板葺。
あまり見かけませんが板葺き(いたぶき)のお社もあります。
瓦葺き(からわぶき)の社殿と言うのはほとんどありませんね。
この桧皮葺き屋根と言うのは耐用が30年程度だそうで、伊太祁曽神社は一昨年に葺き替え工事を行いました。
出雲大社は60年毎に遷宮を行い葺き替えることになっていますが、その間に部分改修は行うそうです。
桧皮葺きの材料は文字通り、桧の皮、つまり樹皮です。
立木から皮を剥いで使うのですね。
いろいろと意見があるようですが、定期的に皮を剥いでやるほうが虫等がつきにくくてよいという考えもあるようです。
ただ、立木から皮を剥ぐわけですから、技術が必要です。下手な作業をすると木が枯れてしまうこともあるそうです。
そんな訳で桧皮剥ぎの職人さんというのはそれほど多くないようですし、何よりも桧皮を剥げる桧が減少しているようで、桧皮葺き屋根はお金さえかければ出来るという状況でもなくなっているようです。
材料の入手が困難なようですね。
伊太祁曽神社の境内にも桧が生えていますので、今回桧皮剥ぎをして頂きました。
剥いだ桧皮は写真のように整形して、屋根を葺ける状態にして保存しておくのだそうです。
一般的に2尺5寸を用いるということで、この寸法にカットしてあるそうです。
今回の作業では写真のような量が採取できたそうです。
これらの桧皮は、やがてどこかの神社の屋根に用いられることになるのでしょう。
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