木の神様を祀る伊太祁曽神社(和歌山市鎮座)のブログ。
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2月11日(祝)午前10時斎行の紀元祭に引続いて、恒例の講演会を行います。
今年は、大正5年2月15日に開業した山東軽便鉄道(現:和歌山電鐵貴志川線)が開業100周年をいう節目を迎えるので、「和歌山電鐵むかしむかし」と題して、和歌山社会経済研究所元主任研究員の亀位匡宏氏にご講演いただきます。
開業当初の山東軽便鉄道は大橋~山東(現:伊太祈曽)で運行を開始し、やがて畑屋敷を経て中之島まで延伸しました。そんな「知られざる貴志川線の歴史」についてお話いただきます。
聴講は無料です。祭典に引き続いての開講となりますので、9時50分までに社務所へお越しください。
伊太祁曽神社には五十猛命(いたけるのみこと)という、我が国に樹木を植えて廻ったと『日本書紀』に記されている神様をお祀りしています。
この神様は『古事記』に記される大屋毘古神と同じとされており、大屋毘古神は ”いのち神” として大国主神の生命を救う神話が記されています。そしてこの神話より ”病気平癒” ”厄難除け” の御神徳もあるとされています。
病気とは字の如く「気が病む」ことですが、それが元に戻ると「元気」になります。
そんなことから「木の神」であると同時に「気の神」とも理解されているのが伊太祁曽神社の神様。
ちなみに、気がペケではダメだと、なるべく氣と記すようにしています。日本人の根っこは米ですし・・・。(以後、氣の表記にします)
さて、我々の先祖は神々と言うのはそのお力を発揮する際には「荒御魂(あらみたま)」という神格になると考えてきました。「荒御魂」に対する通常のお姿を「和御魂(にぎみたま)」と呼びます。どちらも同じ神様ではありますが、やがてそれぞれを別に祀るということが行われるようになりました。
伊勢の神宮にも、皇大神宮(内宮)では正宮に天照皇大神が祀られ、荒祭宮には天照皇大神の荒御魂を祀られています。豊受大神宮(外宮)では正宮に豊受大神が祀られ、多賀宮には豊受大神の荒御魂が祀られています。
伊太祁曽神社では五十猛命の荒御魂は氣生神社に祀られています。この神様がお力を発揮することが木材業、森林業の発展、そしてひいては殖産興業の発展に繋がると考えられています。
そんな訳で、この氣生神社を崇敬する人達による講組織があります。氣神講と呼ばれる講です。
毎年12月12日は氣生神社の例祭ですが、この日はあわせて氣神講の講社祭も執り行っています。そして氣神講の講員の方が、毎年さまざまな神前奉納を行っています。
今年は2つの舞踊が奉納されました。1つは舞楽の納曽利、もう1つは韓国舞踊です。
五十猛命は『日本書紀』に高天原から天降り、まずは韓国(からくに)のソシモリに降り立ったと記されています。そして大八州(おおやしまぐに=日本)にやってきたようです。
納曽利という舞楽は高麗楽(こまがく)と呼ばれる雅楽の一種で、朝鮮半島より日本に伝わったと言われています。
こんなことを考えると、五十猛命が半島に降り立ったころのことを懐かしまれたかもしれませんね。
納曽利の舞人は、なんと若干5歳の幼稚園児。
幼稚園のお遊戯レベルではないこの舞楽を、DVDを観ながら独学で覚えてしまったというのですからスゴイの一言です。立ち姿もとても凛々しいですね。
一方の韓国舞踊は、色鮮やかな衣装が華々しく、とても華やかな雰囲気でした。神前で1曲を奉納したのち、場所を移して講員の皆さんに数曲を披露していました。
祭典、奉納行事の後は直会。毎年100名近くの方が参列する氣神祭。
今年も多くの方で賑わいました。
今年も茅輪祭を、7月30~31日の日程で斎行いたします。
30日午後6時より「くぐり初め神事」を執り行い、ここから茅輪祭(通称:わくぐり)が始まります。
茅輪祭では人形(ひとがた)に自身の罪穢れを移して、大茅輪をくぐることで祓いがされるという「夏越の祓い(なごしのはらい)」の行事です。多くの神社では6月30日に行われますが、伊太祁曽神社では旧暦で行われており、現在はその日に近い7月30~31日の2日間斎行しています。
30日午後6時の「くぐり初め神事」では宮司が大茅輪に附された注連縄を切り、氏子総代等と一緒に潜り祓いを行います。一般の参拝者はこの神事の後、順次自由に大茅輪を潜ってお祓いをします。
31日午前11時には「本殿祭」が行われ、氏子崇敬者が安寧に生活することを祈願します。
そして午後3時から「打ち水大作戦!in紀州」を行います。地球温暖化防止啓発の打ち水を皆で行う行事です。
どちらの神事・行事にも浴衣で参列・参加いただけるように、今年は浴衣の着付けを実施します。神社で着付けを行わなくても浴衣で参列・参加いただける方、大歓迎です。
また、両日とも夕刻には奉納舞台で各種行事が行われます。奉納舞台の詳しい時間割は改めてご案内させていただきます。
和歌山市の夏の風物詩の1つ、わくぐり に是非、お参りください。
【浴衣の着付け】予約優先1人500円
7月30日 16:00~18:00(くぐり初め神事に前列で参列できます)
31日 13:00~15:00(打ち水大作戦!に前列で参加できます)
16:30~19:00
10月19日に神幸祭を執り行いました。
神社の例祭は毎年10月15日と決まっており、かつてはこの日に神輿渡御も行われていましたが、現在は10月15日の例祭と、その後の日曜日の神幸祭という風に、祭典を2つに分けて行っています。神幸祭では神輿渡御が行われるのです。
神幸祭は午前11時から斎行され、責任役員及び氏子総代、そして各所役の方々が参列します。
その後、正午に発輿式が行われ渡御行列出発のお祓いが執り行われます。
神輿の担ぎ手や稚児行列の参加者はこの時刻に集まってきます。
伊太祁曽神社には3基の神輿と2基の子供みこし、そして1台の華車がありますので行列の人数は100名を超す規模になります。
神社の北方3kmのところに奥宮があり、そこまで神輿が行って帰ってきます。
今年も天候に恵まれ、盛大に神幸祭を執り行うことができました。
茅輪祭2日目の奉納舞台は、今年は例年よりも少し早く午後6時から始まりました。
まだ日が沈む前の明るい時間ですが、子供たちを中心に徐々に人が集まってきました。
最初のプログラムは、和歌山県女子神職会海南海草支部の皆さんによる紙芝居。
毎年、日本神話の紙芝居を行ってくれています。今年は新作の天岩戸が行われました。
子供たちだけでなく、一緒に来ている親御さんの中にもお話を知らなかった方もいたようで、熱心に聴いている人たちも見かけました。
続いては地元の子供たちの「竹の子会」による民謡・踊り。
今年は少人数での参加となりましたが、一番小さいお子さんは2歳だとか。
そして、子供たちに大人気の暗算王決定戦の受付が始まりました。毎年決勝戦の頃に見に行きますが、パッ・パッ・パッ・パッと表示される数字を暗算で計算して正解を出す子供たちに感心してしまいます。
何しろ数字が表示されている時間は非常に短いですし、表示される数字も1ケタではありません。電卓を持っていても果たして映し出させる数字をちゃんと打ってゆけるのか不安になるような速さです。
沢山の子供たちが参加して勝ち抜いてゆきますので、決勝戦に近くなる頃にはすっかり暗くなってきました。
最後は、ビンゴ大会で大盛り上がりをしていたようです。
暗算王決定戦の後は、再び奉納芸能が行われます。
今年初めて奉納して頂いたのは 楽しいオカリナ の皆さん。
オカリナ独特の澄んだ音色が、神社の森に響き渡りました。
続いては山口采希さんのミニライブ。
20代初めの若い女の子が日の丸を振って戦時歌謡を熱唱します。
会場には日の丸の小旗が配られ、観客も一体となって盛り上がりました。
そして北朝鮮へ拉致された人たちの帰国を願ったオリジナル曲の披露もありました。
なぜかこの問題は音楽業界でタブーだそうで、このことをテーマにした曲は今までなかったそうです。胸にこみ上げてくるモノがある良い曲でした。
ライブで盛り上がった後は、すっかり定番となりましたベリーダンス。
月の神に捧げられたと云われる妖艶な踊りが披露されました。
最後は紀道の紀州よさこい踊り。奉納舞台が2日間になり紀州よさこい踊りが奉納されるようになってから、毎年参加してくれている連です。
今年も茅輪祭奉納舞台の大トリを務めてくれました。
2日間天候に恵まれ、また大勢の氏子崇敬者にお参りいただき、今年の茅輪祭も賑やかに執り納めました。
茅輪祭2日目本祭では、午前11時に本殿祭が執り行われました。
巫女による神楽舞につづき宮司の玉串拝礼、そして参列者代表による玉串拝礼が行われました。
午後からはすっかり恒例行事となった打ち水大作戦。
平成19年から始まった、和歌山での打ち水大作戦。今年で8回目です。
毎年茅輪祭2日目に行っていますが、昨年参加してくれた着物愛好会の方々が今年も声掛けしてくれて、大勢浴衣で参加してくれました。
午後3時、いちばん暑い時間は過ぎたと言え、まだまだ非常に熱い中打ち水大作戦が始まりました。
趣旨説明、宮司挨拶に続いて、カウントダウンにあわせて参加者皆で一斉打ち水。
それぞれが手桶の水を柄杓や素手で撒いてゆきます。
毎年、伊太祁曽神社の打ち水大作戦で使用する水は、境内の「いのちの水」と呼ばれる井戸から湧く井戸水。清めの力もあるとされ、単なる打ち水効果、水道水を使わないというだけでなく、お祭りの参道を清めるという意味も実はあったりします。
水を撒いたあとは、実際に温度が下がったのか実証が必要です。
既に体感温度も下がっているので、打ち水効果があったことは明らかですが、皆でシャボン玉を飛ばして、気化熱の上昇気流にのってシャボン玉が空高く舞い上がれば作戦成功。
今年も、シャボン玉は空高く舞い上がりました。
そして忘れてはいけないのは、この行事は茅輪祭の行事の1つとして行っているということ。
打ち水の参加者は、順次人形祓いを行い、大茅輪をくぐってお参りしました。
男性の浴衣姿というのも、なかなか粋で良いものです。
日が暮れると、茅輪祭2日目の奉納舞台が始まります。
今年の茅輪祭も天候に恵まれ、大勢の方にお参りいただきました。
7月30日、午後6時。伶人の先導で宮司以下祭員が参進し、くぐり初め神事を執り行います。
この神事が茅輪祭の最初の行事で、宮司が大茅輪の注連縄を切るまでは誰も大茅輪をくぐることができません。
くぐり初め神事では、まず宮司が参列者に大祓詞を宣り祓いを行いました。
続いて、参列者はそれぞれ持参している人形で体を撫でて、罪穢れを移しました。
続いて宮司が大茅輪の注連縄を切り開き、茅輪くぐりを行います。続いて祭員、特別参列者が進み、それぞれ3度大茅輪をくぐりました。
一般参拝者は特別参列者の3度目の茅輪くぐりに続いて進みます。
午後7時からは、みなさんお待ちかねの奉納舞台が始まりました。
例年、宵宮(7/30)は奉納カラオケ大会。今年で34回目になりました。
30組の方が自慢ののどを披露してくれました。
毎年、奉納カラオケ大会にはゲスト歌手をお招きして、ミニコンサートを行っています。
今年は、昨年もお越しいただいた、地元山東地区出身の演歌歌手 嶋三喜夫さん をお招きしました。カラオケ大会の中盤にご登場いただきました。
初日の奉納舞台のトリは舞楽による紀州よさこい踊り。舞楽さんは毎年茅輪祭に奉納演舞を行ってくれているチームの1つです。
今年の宵宮も賑やかに執り納めました。