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木の神様を祀る伊太祁曽神社(和歌山市鎮座)のブログ。

木の国神話の社 禰宜日誌

   

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祭礼と暦 (その3)

前回は、新暦が採用されたにも拘わらず、一部の祭礼や風習は旧暦のまま行われたり、それに近い月遅れで行われたりし、それが現在にも続いているケースがあることを紹介しました。

で、当然起こってくるのは何故そういうことになったのか?なんですが、もう少し寄り道をさせてください。

3月3日。何の日かご存知ですね?

ひな祭り。マチガイではありませんが、欲しかった答えは・・・


3月3日 桃の節句


何も不思議に思わなかった方。あなたは 洗練された都会の人 か 全くの現代人です。
あれ?っと思った方。あなたは 四季の変化に心配りをされる優しい人 か 昔の人 です。

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さて、どういうことなのでしょう?

実は、桃の花の時期は4月頃です。

???

桃の節句は3月3日。おかしいと思いませんか?

暦を旧暦にして見ましょう。新暦からおよそ1ヶ月後ろにずらせばよいのです。
桃の花の時期は3月頃。

ぴったり合いますね!!
今、新暦の3月に桃の花が供給されているのは、品種改良やハウス栽培などによる結果だと思います。

今日は七夕ですが、この日に芋の葉に溜まった朝露で墨を摺って習字をすると、字が上達するという言われがあります。
ところが、まだ今の時期の芋の葉は小さいんです。朝露が溜まるほどもありません。
やはり1ヶ月後になると、時期的に丁度いいんですよね。

この ずれ が、実は旧暦が今もって元気に残っていることと大きく関係があるのです。

日本人は農耕民族です。田んぼで稲をつくり、畑を耕して作物を作って生活してきました。
勿論、魚を捕ったり、山に入って暮らしてきた人たちもいますが、いずれにしても、多く自然の恩恵を受けて生活をしてきました。
そして、その恩恵に対する感謝の形、また自然に対する畏怖の形として、神を崇め祭りを行ってきました。

自然の恵みを得るためには、適切な時期に適切な行動をとる・作業を行う必要があります。
そのためには季節と連動した暦が必要です。日本人が太陰太陽暦を採用したのはこういった背景がありました。
ところが、明治になって突然この暦が1ヶ月ずれてしまったのです。

懸命な方なら、何故今もって祭礼が旧暦で行われたり、旧暦から新暦に移行するにあたって1ヶ月ずれていったのかお分かりですね?

えっ?お分かりでない??
では、1週間じっくりと考えてみてください。正解は来週に・・・(笑)

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無題

  • by まるすぎ
  • 2008/07/09(Wed)13:18
  • Edit
わたしの住むあたりでは、子どもが7歳になる年の8月7日に初七夕という風習が残っています。
朝露を集めて墨を摺り、短冊に願い事を書き、七夕飾りをつくります。

なぜ、3月3日、7月7日など、旧暦の日付のまま、新暦に移行したのでしょうか?
1ヶ月ずらしたり、ずらさなかったり、といった法則がよくわかりません。

次回を愉しみにしております。

まるすぎ様

  • by 木霊
  • 2008/07/10(Thu)10:50
  • Edit
日にち(数字)が優先されるもの、内容が優先されるもの、その他いろいろな要因で決まっていったのでしょうね。法則は多分ないと思います。

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