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木の神様を祀る伊太祁曽神社(和歌山市鎮座)のブログ。

木の国神話の社 禰宜日誌

   
カテゴリー「社頭雑感」の記事一覧

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蘇民将来

新型コロナウィルスによる感染症(武漢肺炎とも言う)の蔓延を防ぐため、マスクや手洗い、不要不急の外出を控えるなどの具体策を皆さん取っておられると思いますが、以前収束の兆しが見えてきません。

そんな中「アマビエ」と呼ばれる妖怪の絵が疫病退散に霊験あるとして広まっています。
アマビエは肥後国(今の熊本県)に現れ、豊作と疫病の蔓延を予言し、自らの姿を描いた絵を人々に見せるように言い残して海に帰っていったと伝わる、半人半魚の妖怪だそうです。
アマビエ伝承は1件しかなく、肥後国の他に日向国(宮崎県)や越後国(新潟県)などでも同様の伝承のある「尼彦(あまびこ)」の間違いではないかという説もあるようです。
アマビエの目撃記録は弘化年間(江戸時代後期)ですから、今から200年足らず前のことです。

それはさておき、日本には古来、疫病退散の伝承として「蘇民将来」の話が伝わっています。
『備後国風土記』には次のような概要の話が記されています。

旅の途中で日が暮れてしまった「武塔」という名の神がいました。
その土地に住む兄弟に宿を求めた所、裕福な弟は申し出を断り、貧しい兄の蘇民将来は粗末ながらももてなしをしました。
何年か後に武塔神は8人の子供を連れて再びこの地を訪れました。そして蘇民将来の家を訪ね「腰に茅輪を提げるように」と伝えます。蘇民将来とその家族は言われるように行いますと、その夜、弟の家族は皆亡くなってしまいました。
武塔神は「私は須佐之男の神である。この先、疫病が流行るときは、蘇民将来の子孫だと云って茅輪を腰につけていれば、疫病にかかることはない。」と云いました。

武塔神は須佐男神であると自ら明かしており、須佐男神を祀る京都の八坂神社の祇園祭は、疫病退散のお祭りとして広く知られています。
その祇園祭の山鉾巡行が今年はこの疫病の関係で中止が決定されました。一部の報道では「今年の祇園祭は中止」「疫病退散の祭りが中止」などとされていますが、正確には ”祇園祭の中の山鉾巡行” が中止になるのであって、祭典そのものは神職だけであれ行われるものと思われます。

また祇園祭が斎行出来なかった室町時代のある時期には、八坂神社の北に鎮まる粟田神社の粟田祭をその代わりにしたとも云われます。
終わりの見えてこないこの疫病の早期退散には神仏の力も必要かと思われますので、いずれにせよ ”いたずらに” 祭祀の中止という誤情報を流すことの無いようにしていただいたいものです。

八坂神社、粟田神社、祇園祭、粟田祭の詳細については各公式ページをご確認下さい。

さて、蘇民将来伝承では「茅輪を腰から提げていればそれが蘇民将来の子孫の証となり、疫病から免れることができる」と須佐男神と言い渡し、そこから玄関に茅輪を掲げる習慣、そして「蘇民将来之子孫」「蘇民将来子孫之家」などを書き記すようになりました。
この辺りの詳しいことは、弊ブログの過去記事「疫病から家族を守る御札」を御覧ください。

この伝承は『備後国風土記』によるものですが、後世に記された陰陽道の秘書『簠簋内伝(ほきないでん)』には、更に次のようなことが書かれています。

もしこれら病の痛み苦しみから免れたいと願うなら、五節句の祭礼を正しく執り行い二六の秘文を守って厚く信敬するように

1月1日は紅白の鏡餅、3月3日は蓬の草餅、5月5日は菖蒲の粽、7月7日は小麦の素麺、9月9日は黄菊の酒を頂き、年始には門松を立て、葬儀は威儀を糺して行え。

京都の八坂神社では、この『簠簋内伝』の伝承により7月7日の七夕に素麺を食べると厄除けになるという社伝があり、またこの社伝が日本での素麺の始まりとされています。

現代では3月3日の桃の節句と5月5日の端午の節句以外は「節句」という言葉を聞くことがなくなりましたが、1月7日(1日という説も)は人日(じんじつ)、3月3日は上巳(じょうし)、5月5日は端午、7月7日は七夕、9月9日は重陽という「五節句」でした。

既に賢明な読者の皆さんは「茅の輪」や「”蘇民将来” と記された御札」を手に入れ玄関に掲げられていると思います。
それに加えて節句の儀式を正しく行うことで、さらなる疫病封じになると思うのです。

伊太祁曽神社でも右のような「蘇民将来之子孫」と記した御札を無料にて頒布しておりますので、まだお持ちでない方は神社にお参りの際にお持ち帰り下さい。(接触を避けるため9:00~16:00の間授与所前に置いています。ご自由にお持ち帰り下さい。)


緊急事態宣言は5月6日までとなっています。今の様子ですと、おそらく延長されるとは思いますが、一旦期日となっている5月6日の前日は端午の節句。

『簠簋内伝』に記される「菖蒲のチマキ」をいただいたり、日本では一般的になっている端午の節句の食べ物「柏餅」を頂くことが、陰陽道に通じる「コロナ除け(現代の疫病除け)」と言えるのではないでしょうか。

蘇民将来の御札を貼り、5月5日にはチマキや柏餅を食べて疫病に打ち勝ちましょう。

#stayhome #端午の節句 #柏餅 #菖蒲湯 #ちまき #鯉のぼり

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疫病から家族を守る御札

武漢由来の新型コロナウィルスの蔓延が大きな問題となっています。
感染拡大を防ぐためには人との接触を減らすのが最も有効と言われていますが、なかなか8割減を実行するのは困難です。

ここしばらく ”アマビエ様” なる妖怪の絵がインターネットを中心に流行しています。
何でも江戸時代に肥後国に現れて疫病の蔓延を予言し、自らの姿を描いた絵を人々に見せろと言い残して、海に帰っていった半人半漁の妖怪だそうです。
この伝承から ”アマビエ様” の絵を描くことや、造形物を創り出すことが広まっています。
神社の中にもアマビエにちなんだ授与品などを頒布しているところもあるようですね。
勿論、所縁のあるところであればそれで良いと思います。


さて、伊太祁曽神社としては、ここは ”アマビエ” ではなく ”武塔神(むとうのかみ)” のお話をしない訳にはゆきません。
武塔神のお話とは、『備後国風土記』に掲載されているお話です。
旅の途中で日が暮れてしまった「武塔」という名の神がいました。
その土地に住む兄弟に宿を求めた所、裕福な弟は申し出を断り、貧しい兄の蘇民将来は粗末ながらももてなしをしました。
何年か後に武塔神は8人の子供を連れて再びこの地を訪れました。そして蘇民将来の家を訪ね「腰に茅輪を提げるように」と伝えます。蘇民将来とその家族は言われるように行いますと、その夜、弟の家族は皆亡くなってしまいました。
武塔神は「私は須佐之男の神である。この先、疫病が流行るときは、蘇民将来の子孫だと云って茅輪を腰につけていれば、疫病にかかることはない。」と云いました。
お話のあらすじは以上の通りです。
武塔神とは、後に自ら須佐男神であると明かします。そして伊太祁曽神社の御祭神である五十猛命は須佐男神の御子神ですから、縁遠からずです。
その須佐男神が「蘇民将来の子孫として茅輪を提げていれば疫病から免れる」と言い伝えています。

この話から「蘇民将来子孫之家」や「蘇民将来之子孫也」と記した木札や御札を貼ったり、茅輪を玄関に掛けると、家族が病気をしない、転じて厄難除け、家内安全になるという信仰を持つ地域が日本各地に点在します。

伊太祁曽神社の夏祭り「茅輪祭」もこれに因むお祭りで、大茅輪をくぐることで自らの厄難を祓うことが出来、また当日頒布される小茅輪を持ち帰って家の玄関に掛けると家族が健康でいられるとされるのです。

新型コロナウィルス除けに、今から小茅輪を準備することは困難ですので、ご家庭の玄関に貼ってもらう「蘇民将来之子孫」と記した御札を奉製する準備を進めております。

近日中に、詳細を記したいと思います。
尚、頒布方法につきましても「密集、密接、密閉」にあたらない方策を取りたいと思います。

【写真】茅輪祭に頒布する「小茅輪」

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ポケモンGO ジム機能の停止について

昨年12月より今年2月末までの期間、スマートフォンの位置情報を利用したアプリケーション(ゲーム)「POKEMON GO!」の一部機能を制限してもらっていました。

これは、ジムと呼ばれる対戦機能を有する設備が二の鳥居に仮想的に設置されており、自動車に乗ったまま、つまり二の鳥居前に自動車を停車させてゲームに興じる人たちがいらっしゃり、その行為が他の自動車の通行に支障をきたすことがしばしば発生していたためでした。
参拝者が増える年始の期間は、歩行者の安全確保のためにもこの場所への自動車の駐停車は好ましくなく、一時的な機能停止を依頼したものでした。

特に今年は神戸方面から和歌山市が恵方にあたり、年始には大型観光バスによる団体参拝が多数予定されていたこともあり、二の鳥居前に自動車が停車しているとバスが通行できない場合があるので強く要望したものでした。
実際、二の鳥居前に恐らくポケモンGOを楽しいでいたと想像される自動車が停車している状況で、大型観光バスが通行できない事態が発生し、バスの運転手がクラクションを鳴らすも、その自動車はなかなか動かない、そして動いても僅かな距離の移動でバスが通行できる道幅の確保がなされないということがありました。
ジム機能および境内のすべてのポケストップの機能停止により、ポケモンGOによる不法駐停車や、参拝を目的としない来訪者はなくなり、境内は穏やかな環境を取り戻しました。

しかし、3月に入り機能復元すると再びゲームに興じる人たちが戻ってきました。
神社としてはゲームが神社に訪れるきっかけとなり、参拝をするという流れに繋がればと好意的に捉えてきていましたが、ここ数日の状況は酷く、駐車場の通路の真ん中に1時間以上も自動車を停めてゲームをしている人などがでてきました。
参拝者の多い週末などに、参拝を目的としない人たちが長時間駐車をすることで、参拝者の駐車スペースが確保できないことや、既述のように通路や参道に駐停車することにより通行の妨げとなることがあまりにも多くなりましたので、大変残念なことではありますが境内のポケモンGOに関する設備の削除を申請することとなりました。

既に申請により、これまでは「機能停止」という対応で行っていたジムを、今回は削除してもらい、現在はポケストップになっています。
今後も、まだ事態の改善が見られないようでしたら、境内のポケストップも削除申請する予定です。

マナー良くゲームを楽しんでいただいている方には大変申し訳ありませんが、ご理解の程お願いいたします。

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ポケモンGO 一部スポットの機能停止について

昨年大きく話題となった、スマートフォン等による位置情報を用いて遊ぶゲーム「ポケモンGO」ですが、まだまだ根強い人気があるようですね。

伊太祁曽神社の境内にも数カ所のアイテムスポットやキャラクターを対戦させるジムなどが設置されているようです。

当社のこのゲームアプリへの対応は左記の様にしておりますが、最近マナーの悪い方が増えてきているように見受けられます。

参道に自動車を停車させ車内でバトルなどに興じている方が、他の車両の通行の妨げとなっているケースがしばしば見受けられます。
先日も、大型観光バスが通行に支障をきたし、バスの運転手がクラクションを鳴らしても当該車両は僅かに移動したのみで結局のところバスの通行に支障が出たままという事態が発生しました。

明年は恵方参りの団体参拝が多数予定されており、このままでは交通に支障が出るだけでなく、車の陰から出てきた参拝者と自動車などが接触する可能性があるため、一部スポットの削除と、二の鳥居に設置されているジムの一定期間機能停止を申請しました。

マナーを守ってゲームに興じられている方にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。


ジム機能の停止期間は平成29年12月1日~平成30年2月28日を予定しています。
尚、ジム機能停止解除後も再び車両の通行に支障が出る等の事態が発生した場合、ジムの削除も検討しておりますので、加えてご理解の程、お願い申し上げます。

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和歌山市立東中学校 職場体験学習

職場体験学習

11月14~16日の3日間、和歌山市立東中学校の2年生が職場体験学習にやってきました。
毎年この時期に実施されている行事で、中学生が様々な職場へ出向き、労働体験を行うというものです。

伊太祁曽神社でも15年以上前から受け入れを行っており、多い時は1年間に3校の職場体験学習を受け入れていた時期もあります。

近年は女子生徒に限る受け入れにさせてもらい、当社巫女より神楽舞の指導などを行っています。
限られた期間に神楽舞を覚えて、神前方法を行うことで、目的意識もしっかりするので、生徒たちもかなり真剣に取り組んでくれています。
残念ながら今年は11月15日を含む日程となり、七五三参拝が多くありましたので神楽舞については触り程度となりましたが、生徒たちはそれでも真剣に取り組んでくれました。

お神楽以外には、七五三祈願の受付や実際の参拝の見学、神社境内の諸施設見学、新春の御神札を袋に詰める作業などに従事してもらいました。

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神楽研修会


当神社の巫女は神社の祭礼や、結婚式に神楽を舞うことがあります。
普段はお神楽を教えて貰う機会がないので、年に1回程度神楽研修会を行って貰っています。
長い間自主練習で舞っていると、どうしても自分流の癖がついてしまいます。
今回の研修では、二人とも一通り舞うことができるようになっているので、お神楽の先生に細かい足運びや手の位置などを直していただきました。

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初詣臨時駐車場



来年正月も上記地図の場所に初詣用臨時駐車場を準備いたします。
例年特に1月1日は境内駐車場及び伊太祈曽駅前臨時駐車場が混雑します。1~2時間待つことも珍しくないようです。玉置農機商会様、ガーデンボックス様、國友組様の御厚意で1月1日~3日の間臨時駐車場として使用させていただくことができました。
神社までは少々歩きますが、どうぞ御利用ください。

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職場体験学習

11月10~12日の3日間、和歌山市立東中学校2年生の職場体験学習が行われました。
職場体験学習は、「生徒が事業所などの職場で働くことを通じて、職業や仕事の実際について体験したり、働く人々と接したりする学習活動」として文部科学省から取組みを支持されている中等教育です。
【文部科学省当該ページ】
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/05010502/026.htm

伊太祁曽神社では現在、この東中学校の他に日進中学校、高積中学校からの職場体験学習も受け入れを行っています。
今年は各校の日程が重なったため、氏子地区の子供も通う東中学校のみ受け入れを致しました。

例年は男女問わず受け入れし社務についていろいろと体験してもらうのですが、如何せん平日のことですのでそれほど中学生が実体験できることは少なく、結果座学の時間が多くなるという形態になっていました。
そこで、他の神社では神楽舞の稽古をして神前奉納をさせているという話を聞き、今年は初めてその取り組みをしてみました。
3日間の日程ですので複雑な舞を教えるのは困難。そこで1月15日の当神社の祭礼「卯杖祭」と同日の祈祷・祈願に行う「初辰神楽」を覚えてもらうことにしました。
これなら比較的短いですし、割と簡単に覚えてもらうことができるだろうと。

初日は、平日ではありますが結婚式があり、また七五三の参拝も数件予定されていましたので、これらの見学で終了。
2日目は午前中に神宮大麻の袋入れ作業を奉仕し、いよいよ午後から初辰神楽のお稽古。
3日目も午前中に神楽のお稽古をして、午後にそれぞれが神前奉納しました。


初めて着る緋袴、日常どんなことをしているのか想像もつかない神社、そしておそらく目にする機会もあまりなかったであろう神楽舞を行うという、初めてだらけの大変だったと思いますが、無事に舞うことが出来、また玉串拝礼もきちっと行えたようです。
生徒たちにとって貴重な経験になったと思います。

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日の丸小旗づくり

11月5~6日、当社敬神婦人会である「あじさいの会」の皆さんが、国旗奉製作業を行いました。

日の丸が印刷された紙を、持ち手となる棒に糊付けしてゆく作業が、常盤殿で行いました。
こうして奉製された日の丸の小旗は、皇族御来県などの折に奉迎送の皆さんに配られます。
今年は国体などで天皇皇后両陛下の行幸啓をはじめ、皇族方の御来県が相次ぎましたので、作業に従事された皆さんは思い入れ強く作業を行っていたようです。

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七夕飾り

今年も七夕飾りを拝殿前に出しています。 願い事を書く短冊は賽銭箱の横にありますので、お参りの際に願い事を記して吊るしてください。

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奥出雲神代神楽社中 神楽奉納

島根県奥出雲町の神楽社中による神楽奉納が行われました。

奥出雲の地は、素戔嗚尊と五十猛命が天降った地。日本書紀にその様に記されています。
そんな御神縁から、今回奥出雲神代神楽社中からお申し出があり、神楽の奉納となりました。
演目は簸の川大蛇退治(ひのかわおろちたいじ)。いわゆるヤマタノオロチ神話です。

また神楽奉納に先立ちモンデンモモさんによる「古代への旅」という曲も奉納されました。
モンデンモモOFFICIALサイト

  

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親子木工教室 タワシづくり体験

今年も みどりの日 に、祝日の意義を鑑みて 親子木工教室を開催しました。
今年で7回目になります。

今回は、海南市に本社を置く 高田耕造商店さん にご協力をいただき、タワシづくり体験をしてもらうことにしました。
ところで、「木工教室なのにどうしてタワシ?」という質問がありましたので、まずはそこから説明しておく必要がありますね。

タワシはシュロという木の皮を材料として作ります。下の写真はシュロから剥いだ木の皮を見せているところです。シュロの皮は繊維状になっていて、剥いだ後櫛で梳いで解して使うのだそうです。

海南市は、もともとシュロの産地で、シュロを用いた生活用品の一大生産地だったそうです。
国産のシュロの中でも紀州産は品質が良く重宝されたそうです。
ところが、やがて輸入のシュロや、シュロによく似たパームなど廉価に手に入る材料が現れ、また科学製品も登場し、次第に国産シュロの需要は衰退し、シュロ山も放置されるようになっていったそうです。
高田耕造商店さんは、国産シュロを用いた製品を製造している唯一の企業だそうで、少しずつシュロ山の再生にも取り組んでいます。

さて、木工教室では、毎年のことですがまず木の神様 五十猛命 にご挨拶をするところから始まります。全員で揃って神前でお参りをして、それからシュロの説明や、タワシづくりの注意事項を聞きました。
そしていよいよ作業開始です。

まずは、タワシをつくる機械の説明を聞きます。
針金を通して、その間にシュロを挟んで、ハンドルを回してタワシの原型をつくります。
実際に1つ実演をして見せてくれました。
この時に、いろいろと注意して作業をしないと出来上がりが不恰好になるだけでなく、シュロが抜けやすくなったり、水の切れ具合が悪くなったりするという説明もありました。
みんな、いいタワシを作ろうと、真剣なまなざしで見ています。

そして、待望のタワシづくり開始です。
自分で針金を機械にセットして、その間にシュロを均等に並べます。
この分量などは職人技ですので、さすがにスタッフの方が適量を見て指導してくれます。
そしてOKになったら、ハンドルを回して針金にシュロを巻いて行きます。
巻き上がると細長いタワシが完成します。
出来上がったタワシは、シュロの長さを揃えるために ”散髪機” に通して毛足を揃えます。散髪機も自分でハンドルを回して操作をします。
毛足がそろったタワシをスタッフの方が丸く留めて、よく見る亀の子タワシの完成です。
機械が1台なので、参加者は順番を待ちながら作業を見守っていました。

今は100円均一ショップなどでも簡単に手に入るタワシですがこれらはパームなどでつくられたもので毛足も固いのですが、国産シュロでつくったタワシはやわらかく優しく洗うことができます。
お風呂で体を洗うのに使っても心地よい固さなんですね。
ちなみに、今回出来上がったタワシはお店で販売すると2600円の商品だそうです!

なかなか好評だったタワシづくり。また何かの機会に行いたいと考えています。今回参加できなかった方で興味のある方、是非次回はご参加ください。

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天神さんは菅原道真公ではない

学問の神様として知られる菅原道真公。菅公(かんこう)とも呼ばれますが、制服メーカーのカンコーはここからとっているのでしょうね。
さて、菅公をお祭りする神社の多くは天満宮とか天満神社と呼ばれ、また天神さんとして慕われています。

伊太祁曽神社の末社、蛭子神社は明治の合祀令によって近隣の22の神社が合祀されていますが、その中に「天神社」があります。
このお社、菅公を祀っていると考えている方も多いようですが、私は違うだろうなと想像しています。おそらく「天上の神様を祀っている」から天神社。天の神の社という意味だろうと。

北野天満宮の社報に「天神には三種類ある」という記事が出ていました。
非常にわかりやすく説明されているので転載します。

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新年おめでとうございます

新年おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

年頭の挨拶としては「明けましておめでとうございます」が多いのですが、これは本来は1月1日に限っての挨拶だとか。2日以降は「新年おめでとうございます」が正しいそうです。

平成26年も3日目になりました。午前8時には元始祭を御奉仕いたしました。
3日目となりますと、参拝者の出足も遅くなり、8時頃にはまだあまり姿を見かけません。

私のお正月の朝の仕事はお祭りの準備は勿論ですが、写真のように火を熾すのもその1つ。
お正月の伊太祁曽神社名物の焚火です。
寒い中、参拝者の皆様に少しでも暖をとっていただこうと、昔から行われています。
この場所は結構参拝者とのふれあいの場所にもなっています。

今年は4日が土曜日、5日が日曜日です。まだ初詣に行かれていない方、また既に初詣は済ませたけど伊太祁曽神社はまだお参りしていないという方、是非お参りください。

ちなみに焚火は7日までは焚いております。

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飾り絵馬

摂社である氣生神社の例祭 氣神祭 を終え、いよいよ迎春準備が本格化します。
干支の縁起物は元旦からの頒布なのですが、唯一先行頒布を行うのがこの「飾り絵馬」。
毎年12月12日から頒布することにしています。

今年の飾り絵馬はこちら。
 
飾り絵馬の絵柄は、毎年 伊太祁曽神社の崇敬会会長である大徳寺昭輝氏によるものです。
大徳寺氏は、現在 雑誌『女性自身』で古事記に縁ある神社を巡る連載を行っているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

ちなみに裏面には今年から焼印を押すことにしました。
「木は氣に通ず」ということで「木の神様」の「氣」をいただくという意味の「氣」が焼印で押されています。
焼印の文字は宮司の篆刻によるものです。
 

絵馬は本来、参拝者が馬の代わりとして納めたものですから、各自で準備をして参拝したと考えられますが、いつの時代からか神社で授与品として準備されるようになりました。やがて神社でいただいた絵馬を持ち帰るという習慣ができたと考えられます。
伊太祁曽神社の飾り絵馬は、家庭に飾っていただくものですので、裏面に焼印を押して願い事を書く場所がなくなっても問題ありません。
その年の干支を飾るのは、昔から 縁起物 といって、福を呼び込むとされているからです。
迎春準備に、飾り絵馬はいかがでしょうか?
ご参拝の折に、授与所にお立ち寄りください。

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