恵方巻き

明日、２月３日は節分です。
最近は節分に 「恵方巻き」 と呼ばれる巻き寿司を食べることが流行っています。

その年の恵方を向いて、巻き寿司を１本丸かぶりする。その間、一言もしゃべってはいけない。

こういう決まりごとがあるようです。
一説では、海苔屋さんが需要拡大のために考案したものとも言われていますが・・・。

この 「恵方巻き」 の習慣（？）自体を批判するつもりはありません。
バレンタインデーのチョコレートや、古くは夏の土用の丑の日に鰻を食することも、この類ですから・・・。

ですから、恵方巻き が巻き寿司にとどまらず、ロールケーキにまで発展しても
「なかなか商魂たくましいな」
と思うまでなんですね。


そんな恵方巻きですが、１つだけ納得できない というよりも、容認できないことがあります。

最近、スーパーなどで

「○○神社祈祷済み」 などと記した 「恵方巻き」 があるようですが、これです。

神社で祈願、祈祷したものが、スーパーなどで、普通の商品と一緒に並んでいるのでしょう。
これは、おかしなことです。

神社で祈願・祈祷したものは、お札・お守であり、その扱いには神社の職員一同気を使います。
また、お札・お守については、社頭授与という大原則があります。

しかし、「祈祷済み恵方巻き」 というのは、スーパーなどの店員さんが普通の商品と同じように扱い、社頭ではない店舗で販売されているんですね。

実は、伊太祁曽神社にも 「恵方巻きのお祓いをしてもらえませんか？」 という問い合わせが、近年毎年のようにありますが、お断りをしています。
お祓いをする以上は、お札・お守と同様の扱いをして欲しい。という旨を伝えると、まず依頼主さんの方から辞退されます。

「○○神社祈祷済み」 と書かれていて、気になるので調べてみると 実在しない神社 であったり、マンションの１室に祭壇を設えて祀られている”神社”であったりしたという話も聞いたことがあります。

おかしな 「お祓い済み恵方巻き」 などを求めずに、普通に お寿司屋さんなどで巻き寿司を買い求められれば良いと思います。
どうしても 恵方 と 神社 を結び付けたいのであれば、節分の日に 自宅から恵方にある神社に参拝されてはいかがですか？
そのほうが、よっぽどまともだと思いますが・・・。