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木の神様を祀る伊太祁曽神社(和歌山市鎮座)のブログ。

木の国神話の社 禰宜日誌

   

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茅輪祭(宵宮)

7月30・31日は茅輪祭でした。
通称:わくぐり祭りとも呼ばれるのは、大きな茅輪をくぐるからです。

日本では古来、生まれた赤子は純真無垢な存在で、大きくなるにしたがって罪・穢などに触れてゆくと考えてきました。そこで6月30日と12月30日(旧暦には31日はない)の半年に1度、罪穢れを祓って浄明正直に戻す大祓という行事を行ってきました。
特に6月(水無月)の大祓は、茅萱にあやかって夏を乗り切ろうという考え方から、茅萱を編んで輪を作りそれをくぐる「大茅輪」という行事が行われるようになったと言います。

多くの神社では6月30日に大茅輪をくぐるようですが、伊太祁曽神社の茅輪祭が6月30日ではないのは古くから行われている行事であり、旧暦にあわせているからです。
もっとも、今年の旧暦6月30日は8月10日ですので、正確には旧暦6月30日ではありません。昭和30年頃までは正確に旧暦6月30日に行っていたようですが、それでは毎年祭典日が変動するので1ヶ月遅れの7月30・31日に固定したようです。

さて、前置きが長くなりましたが、今年も7月30日午後6時より茅輪祭宵宮くぐり初め神事を執り行いました。


時刻が近くなると、徐々に参列者が集まってきます。最近は浴衣でお参りに来られる方も少しずつ増えてきました。くぐり初め(くぐりぞめ)神事の時刻が近くなり、特別参列者(責任役員や奉納舞台ゲスト歌手など)も並び、準備が整いました。


午後6時。道楽(みちがく)を先頭に神職以下奉仕員が参進してきました。
これより「茅輪祭宵宮 くぐり初め神事」が斎行されます。
まずは宮司が参列者に対しお祓いである「大祓詞(おおはらいのことば)」を奏上します。
その後、参列者は各自で人形(ひとがた)に自身の体を撫で息を吹きかけて、自己の罪・穢れを人形に移します。

祭員・参列者共に人形祓いを終えると「茅輪開き」
宮司が斧(よき)を用いて、大茅輪に附された注連縄を切り、大茅輪をくぐることができるようになります。


大茅輪を3度くぐり、祭壇に人形を納めて拝礼します。
祭壇には祓いを司る四柱の神々が祀られています。茅輪祭の期間だけの臨時の祭壇です。
多くの神社では大茅輪をくぐって本殿にお参りする形式となっており、祓戸神を祀る祭壇に茅輪をくぐったあと参拝するのは、当神社独特の形式のようです。


祭員・特別参列者が3度輪をくぐりお参りを終える頃に、一般参列者のお参りが始まりました。
まずは本殿にお参りし、その後に大茅輪を3度くぐります。
大茅輪を3回くぐったら、祭壇に人形を納め、祓戸神にお参りします。
これで半年間の罪穢れが祓われました。
大茅輪は30日のくぐり初め神事が済んだあとは、随時くぐっていただけます。
1日の早朝には祓戸神様にはお帰りいただきますので、それまではいつくぐってお参りいただいても結構で、今年も多くの方が参拝に来られていました。

 
日が落ちて暗くなり始めた午後7時からは、神賑行事としての奉納カラオケ大会。今年で38回目となりました。屋台にも火が灯り多くの参拝者が来られています。
今年も30組の方が出演され、自慢の喉を披露してくれました。
今年のゲスト歌手は宮本静さん。紀の川市出身の演歌歌手で、以前に当神社で新曲のヒット祈願と奉納歌唱を行ったこともあります。約30分のミニコンサートでしたが、舞台から降りて集まった参拝者などと握手を交わすなど気さくな舞台を披露してくれました。

31日の茅輪祭(本祭り)の様子はこちらから

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