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木の神様を祀る伊太祁曽神社(和歌山市鎮座)のブログ。

木の国神話の社 禰宜日誌

   

伊勢の神宮 その3(参拝の作法)

今日は伊勢の神宮では 神嘗祭(かんなめさい)というお祭りが行われます。
神宮の年間祭祀の中で特に重要なものを三節祭(さんせつさい)と呼びますが、神嘗祭はその三節祭の1つで、天皇陛下が収穫された新穀をお供えし、皇室のご繁栄と国家の安泰、五穀の豊穣、国民の平安をお祈りします。


神宮は125の神社の総称であると書きました。
それぞれの神社の鎮座地は伊勢を中心に各所になりますが、内宮・外宮の宮域にもいくつかの神社が鎮座しています。
詳しくはこちらの過去記事を参照ください。http://itakiso.blog.shinobi.jp/Date/20131003/1/#entry904

さて、内宮・外宮参拝の順路のようなものが紹介されている本やサイトも多数あります。
概ねその通りに参拝されればよいのですが、これらにも時々誤った記述があるように思います。
また、参拝の1つの順番として参考にすればよいのですが、その順番が唯一絶対の様に捉えられかねない記載がされていることもあるようです。

先日、とあるテレビ番組では、「神宮の御正宮では個人的なお願いごとをしてはいけません。個人的なお願い事は内宮の荒祭宮ではしてよいことになっています。」と紹介されていました。
昔から神宮は「私幣禁断」と言われ、個人的な祈願のためにお供えすることはできないとされてきました。ですからテレビ番組で紹介していた前半の部分は誤りではありません。しかし、この「私幣禁断」というのは御正宮に限ってのことという意味ではなく、あくまで ”神宮” ですから荒祭宮では私幣を納めてよいいうことにはならないと思うのです。どこからこういう話がでたのか、ちょっとよくわかりません。
しかし、この話はいろいろな形で広がっているのでしょうか。近年、荒祭宮にも以前では考えられないほどの長い参拝の列ができているのを見かけます・・・。



私幣禁断の神宮ですが、神社にお参りすれば神様にいろいろとお願い事をしたくなるのは心情ですね。
平安時代後期には登場していたと考えられる神宮の神主による 御師(おんし、おし)と呼ばれる人たちは、日本全国を廻りお伊勢さんの御神徳を説いて廻ったと言われます。
そして伊勢にお参りすることを広め、江戸時代に爆発的に参拝者が増える「お陰げ参り」の基礎を作り上げて行きます。
御師は全国からやってくる参拝者を自分の家に宿泊させ、そこで神楽をあげて個人の祈祷をしたといわれています。御師の役割は今でいう旅行代理店と宿泊所と観光案内所と個人的な祈願を受け入れる祈祷所の役目をしていたといわれているのです。
御師は明治になり廃止となりますが、その代わりとして設けられたのが両宮にある神楽殿ということになります。勿論、神楽をあげていただくわけですからお賽銭程度のお供えという訳にはゆきませんが・・・。

外宮でよく見かけるのが、正宮(この遷宮までお祀りされていた方)のほぼ正面にある三ッ石と呼ばれる石に手をかざしている光景です。
この三ッ石は川原祓所といい、神宮の祭祀においてお祓いをする場所です。清浄に保つために注連縄を張っているのですが、テレビか何かで「パワースポット」として取り上げられたらしく、多くの人が注連縄の中に手をかざしている光景が見られます。
これは大きな誤りで、注連縄を張っている意味をよく考えていただきたいものです。

他にもこういった例はいくつかあるようですが、いちいち取り上げるのも大変なので割愛します。
しかし、よく知っていていただきたいことは、注連縄を張ってあったり垣根で囲ってある場所には、ちゃんと意味があるということです。
最近はパワースポットブームとかで、神宮に限らずテレビや雑誌で紹介されると注連縄や囲いを無視してズカズカと入っていったり触れてみたりする方が多いと聞きます。
また、所構わず写真を撮ったり、大声で話をしたりという光景も良く見かけます。
こういった行為も、本当は大変に無礼なことなのですが、残念ながらそういった礼儀についてはテレビも雑誌もあまり記してくれていないのが実情ですね。
否、こんなことはテレビや雑誌で教わることでなく、本当は親や祖父母などから教わってくるべきものだと、私は思います。
残念ながら、神社仏閣での作法について家庭で教育されるということが現代ではあまりありませんね。


こんな電子書籍があります。ご参考まで。
【電子書籍】神主さんが教えたい伊勢神宮
 http://ahwin.net/jingu/ (無料ダウンロード)

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